
| 開催日時: | 平成19年6月29日 |
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| 出席者: | 弁護士 谷澤忠彦先生 いとう秀子氏 (国民新党 参議院比例区北海道第一支部長) 亀井静香 国民新党代表代行 |
| 場 所: | 札幌プリンスホテル |
目次
国民新党北海道第一支部長に就任して、まだ二ヶ月余の、いとう秀子でございます。本日は、なぜ『年金問題の”闇”を徹底追及』のシンポジウムを開いたのか、参議院選挙に向けての総決起大会を開いたのかーー。まずこの趣旨を説明しなければなりません。この40年間、私たちは政府を信頼し、安心して老後を過ごすための資金として年金を預けてきました。その年金を預かり金ではなく、まるで自分たちの利権として湯水のように食いつぶしてきた、無断流用してきた年金行政、またその資金がどのように食い物にされてきたのか、この問題を何としてでも明らかにしたい。そのために、大阪からこの問題のプロである谷沢先生をお呼びし、さらに国会で大変お忙しい中、亀井静香国民新党代表代行にもお出でいただき、会を開かせて戴いたわけでございます。
戦前からのものを含め5000万件という誰のものか判らない年金名簿。さらには、1430万件というコンピューターに未入力の年金名簿の問題が発覚しました。この問題は、去年の12月から安倍総理は掌握していたにも拘わらず、1月の国会で消えた名簿問題が取り上げられた時、「やたらと国民の不安を煽るのではない」とフタをし、答弁をしませんでした。現在分かったところでは、誰のものかわからない名簿5000万件、入力されていない名簿1400万件の中の2880万件が、受給資格があるのに少額の年金しか貰っていなかった。あるいは、貰わないまま亡くなってしまったーーということまで判明しております。
もはや、国民が政府に対して一斉に損害賠償訴訟を起こす必要があるーーというほどの問題であり、「5年間時効を延長してやる」「そんな法案を通してやる」という性格のものではないことを、まず、第一にお伝えしたいと思います。
年金は給料から天引きされますが、これは税金ではなく、老後の資金として政府を信じて預けているに過ぎないものです。従って預かった者には、名簿を管理する義務があります。さらには預かったお金をほかの事に勝手に浪費したり、運用したりしてはいけない。これは法律上の義務であるにも拘わらず、厚労省、社会保険庁がでたらめな運営をし、名簿の問題だけが世に出て、大変な事態に至っていますが実は、もっともっと根の深い問題がある、ということを知っていただきたい。
それが、一番記憶に新しい「グリンピア」の問題であり、特殊法人をつくり、天下り先になっている「年金福祉事業団」の問題です。年金福祉事業団は、私たちの年金の掛け金で勝手に株を大量に買いまくり、バブルがはじけて巨額な損失を出した。私は90年代に国会にいましたが、予算委員会でこの問題を追求しましたが損失額について一切、報告はありませんでした。当時は国民が年金問題にあまり関心がなかったために、そのままの状態になってしまったわけです。
「グリンピア」は福祉の名目で官僚、そして厚生族、年金族という政治家たちの利権のための天下り先として、全国に13ヶ所つくられた大型のリゾート施設です。条文の中の「福祉のために使うことができる」という一項目を悪用し、私たちの掛け金の中から3780億円を勝手に使い、この大型リゾート施設はつくられたのです。
例えば大沼の「グリンピア」の場合、土地を購入する時に、政商といわれていた萩原吉太郎さんが所有していた、行くのさえ大変な山の中の広大な130万坪の土地が5倍に跳ね上がったといわれています。その土地を年金福祉事業団が買い、大変な金額をかけて建設した。これが一年目の1980年から大赤字だったわけです。以来、2005年に閉じるまでの25年間、赤字を垂れ流し、高給(高級)官僚の天下り先として経営が続けられてきました。グリンピア大沼の例を紹介しましたが、私たちの掛け金で13ヶ所につくられた大規模リゾート施設のほとんどが、1万円だとか5000円とか、総投資額3780億円が経営の破綻によりタダ同然で払い下げられており、民間でも買い手がつかないという状況になっているのです。
私たちの掛け金から消えた金額は、判明しているだけで9兆4000億円といわれております。こんなバカなことが誰も知らないまま、ただ「グリンピア」は赤字だからやめました、ということになっているのです。福祉の目的だからと言いながら、他に沢山ホテルがあるのに、山の中にそんなものを造って欲しいなどと、誰も頼んでいません。
こういう形で全国に300ヶ所の箱物をつくり、そのほとんどが厚生族、厚生労働省、社会保険庁の天下り官僚の人件費や赤字の垂れ流し、あるいはトンネル会社をつくったり、裏金をつくったりと、うやむやになってきました。今、一体私たちの掛け金がいくら積立金として残っているのか、政府は一向にはっきり答えない。損害賠償を請求されるのではないか、あるいは掛けた年金の総額を示せ、「グリンピア」など箱物をつくって赤字を出しているその損害額を示せといわれることが怖いために、政府は強行採決を重ね、社会保険庁の解体法案をつくり、そこに5年の時効を延ばすなどとなんてものまでつけた。人をバカにするのもいい加減にしてほしい。参議院選挙の投票日まで延ばして、臭いものにはフタをし、あの法人を解体し、責任がわからなくなりましたという風にしようとしているのが、今の安倍政権がやろうとしている、恥も外聞もない国会の状況だということを、ぜひお分かりいただきたいと思います。
この問題は政府が行ったまさに詐欺行為であり、勝手に掛け金を使ったことは横領行為に該当するものであり、法律上は時効にかからないものです。「あなたが年金を掛けていない」という証拠は、本来は政府が、社会保険庁が出さなければならないものです。そういう状況にもかかわらず、国民が知らないことをいいことに、時効を延ばしたなどといって法案を強行採決し、参議院選挙の前にとにかく何が何でも通してしまおうというのが、現在の国会の状況なのです。こういうことを許してこのまま参議院選挙に立候補しなかったならば、悔いを残すことになると私は考え、みなさんとこの問題を徹底追及したいという思いで、今日のシンポジウムを企画しました。
私が申し上げることが嘘ではないことを、厚生官僚が座談会で言ったセリフをご紹介します。これは「厚生年金保険の歴史を回顧する座談会」(1986年4月第1回目の会合)で、今の厚生年金保険法の前身の労働者年金保険法をつくった花沢武夫(故人)氏が座談会で言った言葉です。
『この膨大な資金の運用をどうするか、厚生年金の掛け金は何十兆円もあるから、一流の銀行だって敵わない。これを厚生年金基金とか財団とかいうものをつくれば、厚生省の連中がOBになった時の勤め口には困らない。何千人だって大丈夫だ。年金を支給するには20年もかかるのだから、その間、何もしないなどと馬鹿馬鹿しいことを言っていては間に合わない。(戦争中も彼は厚生年金保険課長だった)戦争でも何でもすぐに福祉施設でもやらなければならない。そのためには、すぐに団体をつくって、政府のやる福祉施設を肩代わりする。年金を払うのは先のことだから今のうち、どんどんどんどん使ってしまっても構わない。使ってしまっては先行き、困ってしまうのではないかと声が上がっていたけれども、そんなことは問題ではない。早いうちに使ってしまったほうが得をする。20年先まで大事に持っていても貨幣価値が下がってしまうし、集まる金が雪だるまみたいにどんどん大きくなって、将来みんなに払う時に金が払えなくなったら、賦課方式(若い人から集めた分だけしか払わない)にしてしまえばいいのだ。それまでの間、せっせと使ってしまえ』。
この発言が、この40年間に政府が年金行政、年金運営でやったことが、その通り実証されています。
60歳の約束を勝手に65歳に引き上げ、少子高齢化のせいにし、支給額をどんどん引き下げる。あげくは70歳まで支給しない法律を考えようとしている。もう国民はだまされない。こういうことがもう一度発覚したら、徹底した損害賠償請求訴訟を政府に対して国民が起こすことができる、こうした方策がないものか、私は国会に行かせていただいたら徹底的に考えていきたいと思っております。
谷澤先生は、ありとあらゆる年金の問題の訴訟を起こしていらっしゃる。大阪弁で本当にわかりやすくお話してくださいます。よろしくお願いいたします。