
| 開催日時: | 平成19年6月15日 |
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| 出席者: | 弁護士 谷澤忠彦先生 亀井静香 代表代行 亀井久興 幹事長 |
| 場 所: | ホテルニューオータニ |
司会 本日は、国民の大多数が関心を寄せている年金問題に関して、国民新党緊急年金問題討論会を開催させていただきます。いまや年金問題のエキスパートとして有名な弁護士の谷澤忠彦先生をゲストにお迎えして開催することになりました。党からは、亀井静香代表代行、亀井久興幹事長にご出席いただいております。谷澤先生、本日はお忙しい中お越しいただきましてありがとうございます。ところで、谷澤先生といえば、衆議院の厚生労働委員会の参考人質疑において“消えた年金問題”を世に提起されて年金問題を1日で変えた(? 国民的課題として浮上させた?)ことで有名ですが、そもそも年金問題に関して調査をされようと思われたきっかけは何だったのでしょうか?
谷澤忠彦弁護士(以下、谷澤) 二つあります。一つは、私は、官僚の税金の無駄使いに対して、昨年6月に東京地裁に裁判をおこしました。その趣旨は、グリーンピア問題に象徴されているように、年金の管理運営を所管する厚生労働省や社会保険庁が違法な支出や採算性のない施設の建設など目に余る不適切な支出を行い、年金資金や国庫に多額な損失を与えてきた結果、年金給付の基盤を脅かしたことの責任、内閣総理大臣の監督責任、そして不正を働いた国家の官僚を裁く行政訴訟、さらには国家賠償請求訴訟ということになっています。私はその原告の代表に指名されております。その私が年金未納ということでは話になりませんので、年金記録を調べたところ、実際には払っていますが11年間未納だと言われました。妙な因縁と言えば因縁ですね。もう一つは、現在までに450人くらい相談を受けていますが、お年寄りから若い人たちまで皆が社保庁に対して怒っています。泣いています。その国民の怒りに対して、国はまったく与り知らない、平気な顔でいることが許せない、ということです。
司会 いまは、年金の相談窓口に人が殺到している状況ですが、それ以前に先生は問題を提起されていたということですね。
谷澤 それは私だけではなくて、みなさんの不満や怒りが積もり積もってこうなったということだと思います。みなさん、相談窓口にいっておられますが、あれは絶対に助けにはなりません。そのことが、安倍総理も柳沢大臣もお分かりになっていない。残念ですね。
司会 制度的な問題としてみた場合、年金制度が抱える一番の問題は何でしょうか?
谷澤 問題はきわめて単純で明快です。加入者が、年金の保険料を払ったら、銀行の預金通帳と同じでいつでも支払いができて当然です。それを30年40年前の領収書を持ってこない限り払わないというのは社保庁の怠慢以外の何ものでもない。全く動機(言動?)が矛盾してますね。国民(加入者)の利益を第一に考えた対応が求められているわけです。
司会 亀井代表代行のお考えはいかがでしょうか?
亀井静香(以下、亀井静) とにかく、社保庁のトップから下まで、役所としてやるべきことをやってこなかった。本来なら、上司は部下を指導・監督して、それぞれの人がちゃんと仕事をしておればこんなことは起きないはずです。先生がおっしゃったように、役所というのはいい加減なことをしても、ボロが出なければいいというぐらいにしか考えていない。採算を度外視した保養施設を建てたりする。これは長年の膿であり、政治の責任だと思います。業務を停止してでも、消えた年金記録の照合は徹底してやるべきだし、不明なものは先生がおっしゃるように加入者の利益を第一に考えて対応すべきだと思います。そういうこともせずに、いい加減なことをやった役所を廃止しして、これを全部民営化すれば国民は喜ぶだろうと全く対策になっていない対策をやろうとしているのが今の政府だ。民営化が全ての問題の解決につながるという意見は間違っている。役所だから、国会に呼んで直接問題を指摘し改善命令を出すこともできるわけで、これが民間会社だったら、国会だろうが官邸だろうが、間接的な指導しかできない。今大事なことは、間違いをやった社保庁をきちっと指導して、資料を整理させて、安定した給付体制を整えて、国民に安心を与えることですよ。
司会 亀井幹事長はいかがでしょうか?
亀井久興(以下、亀井久) 税金の問題と年金問題が混同されて議論されているようなところがあります。税金というのは、国民が納税の義務を負っているわけで、収めていなければ強制徴収があります。しかし、年金というのは、将来受給資格ができたときに必ず受け取れるという制度への信頼のもとに保険料を払っているわけです。それが返ってこないということであれば、だれだって払いたくないのは当たり前です。それを払わないのはけしからんと言ったり、それに加えて、政府は、年金機構や民間企業に保険料徴収や年金給付の仕事を外部委託したり、また国税庁に年金保険料の強制徴収を委託しようという、とんでもない法律を平気で作って、国民の不信不安に蓋をして、新しい仕組みさえ作れば全てが解決すると考えている。私は、その基本が間違っていると思います。これでは、まるで国が振り込め詐欺をやっているようなものです。受給資格が得られないということが分かっている人からも強制徴収するという仕組みがあること自体もおかしい。社保庁にしても、国民から預かっているお金なのに、自分たちがもらったお金であるかのように勘違いしている。先ほどの先生のお話にもありましたように、まずどうしてこうなったのか、この問題をきちんと解明することが大事です。それなくして、新しい仕組みを作ろうというのはおかしい。
谷澤 私の相談者の一人で、保険料を払っていなかったら、差し押さえの予告通知がきました。どうしましょうかというので、まず社保庁が年金制度を変えない、必ず払ってくれるという約束の文書を出せと、そうしたら保険料を払いますという返事を出すことにしました。社保庁は、自分たちがやるべきこともやらずに、こういうことは平気でやるわけです。けしからんですよ。
亀井久 次から次と新しい問題が出てきますね。5000万件の後には、1400万件も出てきました。
亀井静 抜本的な制度改革が必要です。与野党含めてこの問題は徹底的にやるべきです。