第164通常国会は、本日(平成18年6月16日)、実質的に閉会します。150日間の会期があったにもかかわらず、これほど虚脱感の漂う国会は、近年、稀でありました。前半国会では、大切な予算案はもとより、耐震構造偽装事件やBSE問題などの審議・議論はなおざりにされました。本来、小泉自民党とライブドアとの関係を厳しく追及すべきであったにもかかわらず、偽メール事件でいつの間にか攻守が入れ替わり、真相が迷宮入りしてしまったことも、誠に遺憾であります。
今国会の召集にあたり、小泉首相は「改革の総仕上げを目指す国会」だと言い放ちました。しかし、蓋を開けてみますと、首相の強い思い入れと思い込みに満ち溢れた行革推進法案だけが成立し、教育基本法改正案や社会保険庁改革法案、国民投票法案など、他の重要法案については、ほとんどが継続審議となりました。のみならず、審議時間が確保されないことを百も承知の上で、会期末になって、防衛庁省昇格法案などを提出してきました。
提出された法案の可決・成立を目指すべきだったと申し上げているのではありません。これだけ重要な法案が山積し、さらにインサイダー事件をめぐる議論が求められている今、本来は会期を延長し、徹底審議を行うことこそ筋であり、国会の責務でありました。しかし、行政の長である小泉首相の「鶴の一声」で会期の延長は見送られてしまいました。今回も国会の権威と自律権はみ躙られたといっても過言ではありません。
やむを得ない事情があるのであれば、閉会も致し方がありません。しかし、小泉首相の当面の予定を伝え聞く限り、「米国参勤」と先進国首脳会議などの外遊以外に目立ったものはなく、延長できない理由は見当たりません。徹底審議が見込まれないのであれば、最初から法案を提出すべきではありませんでした。相も変らぬ「かき回し」と「後回し」の政治は、国会への冒涜であるといわざるを得ません。
百歩、いや三百歩ほど譲れば、提出された法案が廃案にされるのであればまだ理解できますが、重要法案の多くは継続審議になりました。しかしながら、次の国会では、内閣の顔ぶれは一新されています。国会法で認められているとはいえ、法案を提出した内閣と審議する際の内閣の顔ぶれが異なることは、決して望ましくありません。みずからの方針を次の内閣でも堅持させるための継続審議であれば、国会はまたもや「小泉劇場」の道具として使われることになります。
恐らく、小泉首相が国会のひな壇に座ることは、今国会限りでしょう。この5年半、本会議や委員会での木で鼻をくくったような答弁は、国権の最高機関への侮辱でした。国会軽視や立法権への介入は、国民代表機関にとり、大いなる屈辱でした。閉会にあたり、多くの課題があげられますものの、次期国会から国会が本来の姿を取り戻すことを切に願い、またわが党としても、国会の復権に全力をあげていくことを固くお誓い申し上げます。